(私は残さなければならない。このまま 消え去ってはいけない。
私の中に生かし続けなければ。)




彼女は 小さい頃からちょっと変わっていました。
アイスは抹茶味が好きでした。
子供なのに。。。

小学校の頃 学校から帰ると近所のお菓子やさんへ走りました。
店先のアイスクリームのケースを覗き込み抹茶アイスを探しました。
時々見つからないと
『おばちゃ〜ん  抹茶アイス切れてんで〜ぇまた 入れといてやぁ〜。』って言ってたそうです。浪速っ子でした。
だから
お店のおばさんは 彼女の事を『☆☆ばあさん』って呼ぶようになったとか。。。
『☆☆ばあさんに 怒られるから 切らしたらあかんなぁ!』って。



それから
家では 豆腐アイスをどこからか 作り方の本を持ってきて作りました。
今でこそアイスクリームは色々種類があって豆腐アイスも珍しくないですが 当時はなかなかミラクルな味で。私はちょっと。。
2度とリクエストしなかったんですが
彼女はそれを不思議がって『こんなにおいしいのに お母さんはどうしてかな〜?』と
納得のいかない様子。もっと 『おいしいね♪』って言ってあげればよかった。


そんなちょっと古風な(?)☆☆ばあさんは
本当のおばあさんには なれません。
ずっと ずっと 若いままです。
時は止まりました。