なんで?

何故?
どうして?
なんで、なんでなの?
って思う。


暑い夏がやってくる。


額の汗をぬぐう
うさぎさんのガーゼのタオル。
あの子にもらったガーゼのタオル。



たしかにあの夏
あの子はいた
私の前に。


あの子はあれから
どこへ行ったの
ここにいた子は。


暑い夏
また、このガーゼのタオルで
汗をぬぐう。


少し色が薄くなった
うさぎの模様の
ガーゼのタオル見ながら。



なんであの子はここにいないの?
誰に聞いても答えられない
だから、私は自分に問う


なんで
なんで
なんであの子はここにいないの??



このうさぎのように
額の汗をぬぐうように
誰もの記憶から
あの子は薄くなって
そしていずれ消えていくだろう。

それがそれぞれの人生だから。。